アメリカ在住のYonaです。
最近ある配信者グループにハマっています。
登録者数が順調に伸びていることを喜ぶと共に、アンチと呼ばれる人達も目に付くようになってきました。
長く活動を続け、チャンネルの登録者が増えれば、その分今まで何ともなかった言動や行動にも気を付けなければいけません。
ということで今回は、
アンチや炎上は英語で何というのか
をご紹介します。
炎上に似ているCancel cultureについても少し触れています。
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アンチ、アンチコメ
アンチは、あるターゲットに対して嫌悪感を抱いている人の事や、そのような人がターゲットを執拗に攻撃をする行為の事を指します。
インターネット用語ではありますが、日本では日常会話で使用しても差し支えないほど浸透している言葉のように思います。
このアンチは英語で通常Hatersと言います。
また、日系企業Vtuber界隈でAntisという言葉が使われているのを見ることがあるので、特定の分野ではAntiと言っても通じると思います。
ただ、日常会話で使いたい場合はHatersを使った方が通じると思います。
アンチがする批判的なコメント、アンチコメントはHate comments, Negative comments, Flames等と言います。
こちらも分野によってはAnti commentsで通じると思います。
If you can’t avoid seeing negative comments, you shouldn’t go egosearching. Haters gonna hate no matter what.
(アンチコメントを見ることを避けられないならエゴサするべきじゃないよ。アンチは何やっても文句言うよ。)
The streamer had a self-imposed hiatus for a month and an apology stream about what he’d done, but he’s still getting many anti comments on every stream.
(その配信者は1ヶ月間自主的な休止期間を課し、やってしまった事について謝罪する配信を行ったにも関わらず、未だに配信する度に沢山のアンチコメントを受けている。)
炎上
炎上とは、SNS等のコメント欄に批判や誹謗中傷などネガティブなコメントが殺到する状況を意味します。
芸能人や配信者等の有名人が何か不謹慎な発言をして炎上することが多いです。
元々はインターネット用語ですが、これも日常会話で普通に使用できる程浸透しているように感じます。
炎上は、コンテキストによって様々な方法で訳すことができます。
まず、有名人の炎上沙汰を取り上げたニュース記事でよく使用されるのはOutrageやEnrage、Backlashという言葉です。
元々Outrage、Enrageには激しく怒らせるというような意味が、Backlashには強い反発や反感という意味があります。
この3つの言葉の怒りの度合いを比べると、以下のようになると思います。
Backlash: 対象に対して批判的。
Outrage: 対象に対して怒っている。コメントやお問い合わせぐらいは書きそう。
Enrage: 対象に対してめちゃくちゃ怒っている。手が出そうなレベル。
ただし、炎上沙汰の記事ではこの3つの動詞は特に怒りのレベルに関係なくinterchangaeableに使われています。
The streamer’s comments towards another streamer enraged some fans.
(その配信者の他の配信者に対してのコメントがファンを怒らせた。)
The picture which a famous singer posted caused outrage because it was racist.
(有名な歌手が投稿した写真は差別的だったため怒りの声が上がっている。)
Come under fireという表現も使われます。
ここでのFireは銃弾を意味し、大量の銃弾のような批判コメントが降ってくる様子が見て取れる表現です。
A vegan influencer came under fire due to her friend’s instagram story where she’s putting a cut of steak into her mouth.
(あるビーガンのインフルエンサーが、友人がインスタのストーリーに彼女がステーキを口に運んでいる様子を投稿したため批判を浴びている。)
他にも火山が噴火する、爆発するという意味を持つEruptも使えるかと思います。
As soon as the comedian’s tax evasion got a lot of media coverage, his social media account erupted with criticism and jokes.
(その芸人の脱税が多くのメディアに報道されると、彼のSNSアカウントは多くの批判とジョークであふれた。)
また、大量に投稿されるコメントにはflood(洪水、氾濫)やtorrent(激流) という言葉を使って表現されることがあります。
The company is receiving a torrent/flood of negative comments.
(その会社には大量の否定的なコメントが届いている。)
企業が炎上して批判のお問い合わせやコメントが大量に届いている場合、be inundated with A(Aが殺到する、Aが押し寄せる)という表現がよく使われます。
この表現を使うとビジネスライクに聞こえます。
We have been inundated with comments about an incident where our product allegedly burst and injured a child. We are aware of this incident and beginning an investigation into the cause.
(弊社の製品が破裂し、お子様が怪我をさせたとされる事故について、非常に多くのお問い合わせを頂戴しております。弊社ではこの事態を既に認識しており、原因究明に向けての調査を開始しております。)
インターネット上では、燃え上がるという意味を持つFlamingという言葉が使用されることがあります。
Since the news broke of this famous streamers’s cheating, his chat keeps flaming in spite of his mod’s hardwork in removing the personal attacks.
(有名な配信者の浮気が発覚してから、彼のコメント欄は、モデレーターが懸命に個人攻撃を削除しているにも関わらず、炎上し続けている。)
Flamingはアンチコメが大量に書き込まれる「状況」を意味します。
そのため、He’s flaming.というように人物を主語に置く形では使用されません。
関連して、FlamesやFlamerという言葉も使用されます。
Flamesは口論に発展するようなコメントのことを、Flamerはそのような事を書き込む人の事を指します。
これらはネットスラングなので誰もに通じる言葉ではありません。
ちなみに、炎上を燃えていると置き換えるとOn fireと訳してしまいそうになりますが、これは間違いです。
例えばShe’s on fire.と言うと、仕事や勉強など何か彼女が行っていることが上手くいっているとか、スポーツや歌などのパフォーマンスが最高にイケてる等々、ポジティブな意味になります。
キャンセルカルチャーとは
よく配信等を聞いていると、かなり攻めたジョークを言った人が「You’ll be cancelled lol」なんて言われていたりします。
このCancelledは、炎上とよく似ているので説明しておきたいと思います。
著名人や企業が不快な発言や行動を行った事により、人々からのサポートを失うことをCancelledと言います。
特にソーシャルメディア上での不適切な発言や過去の不祥事が大量に拡散されることでCancelされることが多く、Cancelされることやそれを良しとする風潮をCancel Cultureと呼んだりします。
炎上と少し異なる点としては、炎上は単純に否定的な声が大きく上がるだけなのに対し、Cancelの場合は対象の人物の役職解任、対象企業の商品不買運動の発起、対象の人物の追放といった具体的な制裁のようなものが求められる部分が異なります。
個人的には、広義に捉えると炎上の事をCancelledと訳してしまっても良いような気はしますが、このような違いがあることを頭に入れておくと良いと思います。
以上、アンチや炎上は英語で何というのかについてご紹介しました。
(written by Yona)
アメリカ合衆国テキサス州在住。
メキシコ系アメリカ人の主人と結婚後、渡米。
現在、スペイン語習得に向けて勉強中。
アメリカやメキシコの文化・イベント、日常会話で使える表現・単語を紹介しています。
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