「あつまれ!どうぶつの森」英語版ロドリーのセリフから学ぶ英語表現

アメリカ在住のYonaです。

最近、「あつまれ!どうぶつの森」にハマっています。

英語版を自分でプレイしながら日本語版の実況動画を見て違いを楽しんでいる

のですが、キャラクターの話し方に違いが見られてとても面白いです。

 

その中でも今作から登場したドードーエアラインズのロドリーは、日本語版と英語版でかなりキャラクターが違います。

英語版では彼の名前はWilburというのですが、Wilburのセリフには軍人やパイロットが使うような口癖やフレーズがふんだんに詰まっていてとても面白いんです。

 

ということで今回は、英語版あつ森でロドリーが使う英語表現をいくつかピックアップして紹介します。

ロドリーの印象が変わると思うので、気になる方は英語版でプレイしてみてください。

すっごくキャラが濃いです(笑)

 

※以下、ロドリーのことを英語版の名前のWilburと呼んでいます。

 

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NATO Phonetic Alphabet

NATO Phonetic Alphabet(NATOフォネティックコード)とは無線電話での聞き間違いを防ぐために作られた交信のルールです。

アルファベットのBやD、MやNなど発音が似ているものって伝わりづらいですよね。

日常生活で聞き取りミスが発生するぐらいなら問題は無いのですが、軍事や航空の現場でコードの伝達にミスが発生すると大惨事を招くこともあります。

 

それを防ぐために作られたのがこのルール。

このルールではアルファベットを伝える時に、そのアルファベットが頭に付いた単語を使います。

例えばBEDというコードを伝える時はBravo Echo Deltaと伝達するといった具合です。

この、BならBravo、EならEchoという単語を使いましょうというアルファベットと単語の組み合わせを国際規格で定めているルールがNATO Phonetic Alphabet(NATO フォネティックコード)です。

 

実はWilburのセリフでこのフォネティックコードが登場します。

ただ本来の使い方とは違い、日常会話で一部の単語をコードにしています。

 

例えばミステリーツアーで無人島に到着した時、Wilburはこう言います。

Alright, we are two down and docked at the target island! Delta Oscar Delta Oscar is go!
(私たち2人は降機してターゲットの島に停泊している。ドードーは準備万端だ。)

このセリフのDelta Oscar Delta Oscarの部分がフォネティックコードになっていて、Dodo(ドードー)と言っています。

 

また、無人島から帰る時、Wilburはこう言います。

Rojer! Lifting off November Oscar Whisker!
(ラジャー!これから離陸します!)

このNovember Oscar Whiskerの部分がフォネティックコードになっていて、今を意味するNOWと言っています。

本来WにはWhiskeyを使うのですが、Family Friendlyなゲームなので恐らく青少年のアルコールへの興味を刺激しないようWhiskerに変えられているのだと思われます。

全部Rの発音に統一されているおかげで、こちらの方が語呂が良いですよね。

 

日常会話でも極まれに、軍人さんなどが会話の中でこのコードを使うことがあります。

例えば汚い言葉をそのまま使いたくない時などにコードにして言うことで、より面白く聞こえるようにしたりします。

Family Friendlyなゲームなので汚い言葉は使いませんが、恐らくこの感じを表現したかったのかなぁと思っています。

 

Rager / Over

これは映画でよく聞くのでご存知の方も多いと思います。

RagerOver無線で会話する際に使う言葉です。

Ragerは了解を意味する言葉で、Over自分の話す番を終えるときに使う言葉です。

 

このように無線で交信を取る際に使う用語のことをProcedure word、日本語では無線交話法と言います。

DALのOrvilleとWilburの両方がこのRogerOverを使っています。

 

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Code Name

Wilburは、自分自身と主人公をコードネームで呼びます。

 

例えば、無人島から帰る時にWilburに話しかけると

Bellbottom R&B this is stovetop rubber band, do you require assistance? Over.
(Bellbottom R&Bへ、こちらstovetop rubber band。手助けが必要ですか?どうぞ。)

と返答してくれます。

このセリフのBellbottom R&BStovetop rubberbandの部分がコードネームです。

 

このコードネームは毎回ランダムで変わりますが、法則があります。

プレイヤーのことはBellbottomsにランダムな曲のジャンルをつけて呼び、Wilbur自身のことはStovetopにランダムな物の名前をつけて呼んでいるようです。

このようなコードネームを使うことで、より元軍人さんな感じをコミカルに表すことができますよね。

WilburはプレイヤーのことをCivilianと呼ぶこともあります。

 

I’ll be in a holding pattern here.

無人島に到着した後のWilburのセリフに出てきます。

Holding patternとは、飛行機が管制塔からの着陸の指示を待つ間に辿る待機経路の事です。

つまり、

I’ll be in a holding pattern here.
(ここで待っていますね)

という意味になります。

 

Holding patternは日常会話でも使うことができます。

Someone or Something is in a holding patternで、何かや誰かが何の進展や変化もなく同じ状態で留まっていることを意味します。

I lost 15 pounds during the first 2 months but I’ve been in a holding pattern for a month already. I know this is just a plateau phase, but it’s stressful.
(はじめの2か月で15パウンド痩せたんだけど、その後もう1か月も変化が無いんだよね。停滞期だってわかってるんだけどストレスだわ。)

 

Thought you might have fought the barn!

無人島でタランチュラに刺されて気を失った後のWilburのセリフに出てきます。

Fought the barnという言葉は造語で、Bought the farmという言葉をもじっています。

Bought the farm死んだという意味のイディオムです。

よく飛行機がクラッシュして墜落死するという意味で使われます。

つまり、

Thought you might have fought the barn!
(死んだんじゃないかと思いましたよ!)

と言っているわけです。

ファミリー向けのゲームなので、これもまた青少年を刺激しないような形に変更された結果のようです。

 

農場を購入したことが死を意味する理由には諸説あります。

1つピックアップして紹介すると、昔は農場などの敷地内に飛行機が墜落することがよくあったそうで、そういうことが起こるとダメージを与えられた敷地の所有者は補償金を手に入れられるということに由来しているそうです。

 

Just watch out for bogeys and keep an eye on your six.

無人島でタランチュラに刺されて気を失った後のWilburのセリフに出てきます。

まずBogeysとは、空軍用語で敵機の事を意味します。

また、Your six背後のことです。

よく方向を時計で表すことがありますが、自分を中心に、12時の方向が真正面で6時の方向が真後ろになります。

 

つまり、

Just watch out for bogeys and keep an eye on your six.
(敵と背後に気を付けてくださいね)

という意味になります。

 

We run the “finders keepers” protocol here.

初めてミステリーツアーで無人島に到着した時の説明で、このセリフが出てきます。

無人島からは何を持って帰っても構わないという説明です。

Finders keepersというのは、落し物を拾った場合それを自分のものにする権利があり、無くした人に返す必要はないという意味のイディオムです。

Losers weepersという言い方もしますので、併せて覚えておくと良いと思います。

We run the “finders keepers” protocol here.
(ここでは「拾ったものは自分のもの」というルールがあります。)

 

よく子供に言い聞かせる時に使う際は「自分の責任で物を管理するように」と意味合いで使われているような印象があります。

また、小さい子たちの遊び場で、いじわるな子がお友達が無くしたおもちゃを拾って

Finders Keepers! Losers Weepers! haha(もう俺のだもんね!)”

と言っていじわるするようなイメージもあります。

Finders keepersはミリタリーやパイロットが使うような言葉ではないのですが、日常会話でも使える言葉なのでピックアップしました。

 

以上、英語版ロドリーの使う言葉について紹介しました。

 

(written by Yona)

 

アメリカ合衆国テキサス州在住。
メキシコ系アメリカ人の主人と結婚後、渡米。
現在、スペイン語習得に向けて勉強中。

アメリカやメキシコの文化・イベント、日常会話で使える表現・単語を紹介しています。

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[ 「あつまれ!どうぶつの森」英語版ロドリーのセリフから学ぶ英語... ]Yona,ドラマ・映画・音楽・TED・ゲーム2020/04/22 20:50