アメリカ在住のYonaです。
英語には日本語に存在しない音がたくさんあります。
その中で代表的なものの1つが「th」の発音です。
「th」のつくThankやTheseなどは日常会話で頻繁に出てきますが、日本語にはこの音が無いため正しく発音できない日本人が非常に多いです。
今回は、そんな「th」の発音について解説します。
この発音を習得して、よりクリアな英語を話せるようになりましょう!
ThinkとSink
まずは、みなさんにドイツの有名なCMを見ていただきたいと思います。
動画は英語字幕付きですし、大まかな内容を下に記載しているので安心してご覧ください。
舞台は、沿岸警備隊のモニタールーム。
海域内に異常がないか監視したり、非常時には船と連絡を取り合ったりする場所のようです。
今日は、主人公のジョンの初出勤日!
先輩から軽く機械の説明を受けた後、一人で任務にあたることになりました。
するとすぐ、海域の船から遭難信号が!
「We are sinking!! We are sinking!!」
しかし、ジョンはSinkingをThinkingと聞き間違えてしまい、
「What are you thinking about?」
と答えてしまいます。
さて、みなさんは動画にでてきたThinkとSinkを発音し分けることができますか?
ThinkとSinkの発音の違いは、発音記号で見ると明らかです。
Thinkは/θíŋk/、Sinkは/síŋk/となり、頭の部分の音が異なります。
また、ジョンはこの2つの単語を聞き分けられなかっただけでなく、Thinkingの発音もできていません。
「What are you thinking about?」のThinkingをSinkingと発音しています。
「th」の発音ができない日本人は、ジョンのようにSinkと発音したりShinkと発音してしまう人が多いです。
それもそのはず。
Sinkの「s」は日本語のサ行の音に近いため発音するのがとても簡単です。
しかし、Thinkの「th」を発音するには口の形や舌の位置など覚えて習得する必要があります。
この2つの音を発音し分けられるようになると自然に聞き分けができるようになるので、リスニング能力も向上します!
ぜひ「th」の発音のコツを覚えてマスターしましょう!
Thの2つの発音方法とコツを分かりやすく解説!口と舌は?
Thには2つの音があります。
1つは、ThinkやThickの[θ]。
もう1つは、TheseやOtherの[ð]です。
[θ]の発音方法
まずは、ThinkやThickの[θ]の発音から見てみましょう。
最初に、口を軽く開いて舌を少しだけ前に出します。
舌先が大体1mm程度、上の歯より外に出る状態です。
次に、舌先が上の歯と下の歯が少しだけ触れるようにします。
噛まないように注意しましょう。
この状態ですーっと息を吐き、舌先と上の歯の間から息が出るようにします。
これが[θ]の音です。
文章でわかりにくい場合や単語で発音練習をしたい場合は、こちらの動画を参考にしてください。
[ð]の発音方法
次は、TheseやOtherの[ð]です。
口の形や舌の位置は、先ほどの[θ]と同じです。
今度はその形のまま、ずーっと言ってみましょう。
これが[ð]の音です。
文章でわかりにくい場合や単語で発音練習をしたい場合は、こちらの動画を参考にしてください。
【おまけ】Theの発音
冠詞の「The」の発音には、先ほど説明した[ð]を使います。
しかし、この「The」は後につく名詞によって発音が変化することをご存知ですか?
例えば、The appleやThe internetのように後につく名詞が母音(a, i, u, e, oの音)で始まる場合は、「ジ」のような発音になります。
発音記号は/ði/です。
また、The bookやThe computerのように後につく名詞が子音(a, i, u, e, oの音以外)で始まる場合は、「ザ」のような発音になります。
発音記号は/ðə/です。
ただ、The United Statesは/ði/といった具合にイレギュラーなものもありますので、注意してください。
Theは会話をする時に避けて通れない重要な語なので、併せて覚えておくと良いでしょう。
いかがでしたか?
発音は一度の練習ではマスターできません。
説明文や動画を見直しながら何度も練習してみてください。
きっとすぐにキレイな発音ができるようになりますよ!
(written by Yona)
アメリカ合衆国テキサス州在住。
メキシコ系アメリカ人の主人と結婚後、渡米。
現在、スペイン語習得に向けて勉強中。
アメリカやメキシコの文化・イベント、日常会話で使える表現・単語を紹介しています。