アメリカ在住のYonaです。
先日、主人の祖母が亡くなり、初めてアメリカでお葬式に出席しました。
今回は、アメリカのお葬式についてご紹介します。
私が出席する前に知っておきたかったことをこちらにまとめておきます。
特にアメリカに住んでいる方やお仕事をされている方は参列される機会があるかと思います。
ぜひ参考にされてください。
Contents
お葬式の流れ
日本(仏式)のお葬式はお通夜、告別式、火葬などいくつかの儀式が順番に執り行われますよね。
アメリカのお葬式にもいくつかの儀式があって順番に執り行われます。
一般的に以下の3つの儀式が行われると思っていると良いでしょう。
・Viewing
・Funeral service
・Burial service
信仰の違いや遺族の意向等によって異なる場合もあります。
Viewing
Viewingは故人の友人や家族が故人とお別れをする場の事です。
日本で言うお通夜に当たります。
VisitationsやWakeと呼ばれることもあります。
Viewingは葬儀の前日の夜に、お家や葬儀場、教会などで行われる事が多いです。
今回は葬儀場(Funeral Home)で行われました。
日本のお通夜とは違い、故人に最後のお別れをして遺族と話をするカジュアルな会です。
従ってプログラムなどは特に無く自由に出入りできることが多いです。
ご遺体は既に棺(Casket)に入っていてお顔が見えるように上半分が開いている状態になっています。
葬儀場の方にお願いして用意した衣装を着せてお化粧をしてもらうことが多いので綺麗な状態でお別れできます。
また、棺の周りにはお花を置いてデコレーションしたり、思い出の映像や写真をモニターで流したりすることもできました。
Funeral Service
Viewingの翌日はFuneral Service、葬儀です。
葬儀場や教会で行われることが多いです。
信仰にも寄りますが、牧師さんが来て聖書の一部を読み上げたり歌を歌ったりします。
親しい友人や家族から弔辞(Eulogy)が述べられる部分もあり故人との幸せな思い出が語られます。
また、故人と最後の挨拶もします。
一般的に友人や親戚が先に挨拶をして家族は一番最後です。
Burial Service
アメリカでは日本と違い土葬です。
Burial Serviceは棺桶を地中に埋めるための儀式です。
お墓の準備ができている場合はFuneral Serviceのすぐ後に行われます。
突然亡くなった場合などお墓の準備ができていない場合は後日に行われる事もあります。
今回は葬儀の後にすぐに行われたので、この場合について書きます。
葬儀後、全員が故人に挨拶をし終わったら葬儀場のスタッフが棺を閉め、その棺を若い男性6人が霊柩車(Hearse)まで運びます。
この6人はPallbearerと呼ばれ、一般的に家族や親しい友人から選ばれます。
そして警察の先導の下、葬儀場から墓地(Graveyard)まで全員一斉に車で移動します。
白バイの警察官たちが交通整理をしてくれるので、信号も全て無視して墓地まで向かうことができます。
追走する際はハザードランプをお忘れなく。
墓地に着いたらPallbearerが棺を霊柩車からお墓の場所まで運びます。
棺を埋める穴やテント、椅子などはスタッフによって既にセッティング済みです。
Pallbearersか家族、親しい友人が花を棺の上に置き最後の言葉をかけた後、スタッフが棺を穴の中にゆっくり降ろします。
この後、一般的にはシャベルで土をかけて棺が見えなくなるまで埋めるそうなのですが私たちの地域では手で一掴みの土をかけるのみでした。
以上で儀式は全て終了で、この後会食があったりします。
服装、持ち物
服装
日本のお葬式だと服装がかなり厳しく決まっているように思います。
しかしアメリカは日本ほど厳しいルールはありません。
まず、Viewingはカジュアルな会なので、喪服でなくても問題ないです。
もちろん派手な色や露出の激しい格好はNGです。
オフィスカジュアルな格好で、落ち着いた色を選ぶと良いと思います。
ただ、翌日の葬儀の来られない方が黒の正装で来られることもあるので、心配な方は黒のカーディガンなど羽織を持っておくと安心かもしれません。
Funeral ServiceとBurial serviceはフォーマルです。
男性は黒スーツが基本です。
しかし、パンツかジャケットが黒であれば、Yシャツに薄い色がついていてもネクタイが黒でなくても問題ないと思います。
あまり派手な色は着ないようにしましょう。
女性は、トップスは派手な色や露出の激しい格好でなければ肩が出ないものを、スカートをはく場合は膝より長いものを選ぶのが無難かと思います。
柄のついた物でも問題ないかと思いますが、あまり派手なものを選ばないようにしましょう。
また墓地は芝なのでヒールの低い靴を選ばれることを強くお勧めします。
ここまで服装について説明しましたが、服装は遺族の意向や地域柄に左右されやすいところです。
特に最近は、喪に服すよりむしろ天に召されたことをお祝いするという雰囲気のお葬式が増えてきていて、その関係で黒を着ないお葬式も増えてきています。
主人の家族は今回のお葬式を義祖母の卒業式と言っていて、むしろとてもより明るい雰囲気で見送りました。
遺族はみんなおばあちゃんが大好きだった薄ピンク色のYシャツやドレスを着ました。
また、私はテキサスに住んでいるのでカウボーイスタイルは正装と考えている人もいます。
Yシャツに黒ジーンズにカウボーイブーツのおじさん達もいました。
ただ、逆もまた然りで、いわゆる喪服や正装を求める家族もいます。
このようにその家族の考えや地域柄に服装は左右されます。
従って、特にドレスコードについて何も言われなければ無難にスーツや無地の黒ドレスを着て出席するのが一番楽だと思います。
持ち物
特に必要な持ち物はありません。
香典を渡す文化は無いです。
遺族と話すときに使える英語
遺族と話をする時に使える英語表現をいくつかピックアップしました。
I’m sorry for your loss.
(お悔やみ申し上げます。)
My condolences.
(お悔やみ申し上げます。)
I can’t imagine how you feel. You have my sympathy.
(私には想像できないほどお辛いでしょう。お気持ちお察しいたします。)
※I know how you feel.的なことは言わないようにしましょう。
She was a great woman. It was my pleasure to have known her.
(彼女は素晴らしい女性でした。知り合うことができて良かったです。)
I’m always here to help you in anyway I can. / If there’s anything I can help you with, please let me know.
(何かお手伝いできることがあればおっしゃってくださいね。)
以上、アメリカのお葬式についてご紹介しました。
(written by Yona)
アメリカ合衆国テキサス州在住。
メキシコ系アメリカ人の主人と結婚後、渡米。
現在、スペイン語習得に向けて勉強中。
アメリカやメキシコの文化・イベント、日常会話で使える表現・単語を紹介しています。