アメリカの「渡り蝶」Monarch Butterflyで秋の訪れを感じる!

アメリカ在住のYonaです。

夏の終わりと秋の訪れを教えてくれる光景と言えば、渡り蝶の大移動です。

北アメリカでは有名な光景だそうで、特に私が住んでいるテキサス州やカリフォルニア州などメキシコに近い州ではよく見られるのだそうです。

今回はこの渡り蝶、Monarch Butterflyについてご紹介します。

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Monarch Butterflyとは

アメリカには、渡り鳥ならぬ「渡り蝶」 という

国々を渡る蝶がいます。

その代表的な種がMonarch butterfly、日本語ではオオカバマダラと言います。

Monarch、つまり君主という名前がついていることからもわかるように、オレンジと黒のコントラストが非常に美しい蝶です。

アメリカの国蝶ともなっています。

 

Monarch Butterfly Migration

Migration移住転住という意味で、動物が住処を移動する際にも使われる言葉です。

Monarch Butterflyは、秋ごろに始まる集団での大移動で有名です。

 

この蝶は夏をカナダ辺りで過ごし、夏の終盤になって涼しくなってくると南下を始めます。

目的は冬の寒い時期をメキシコ辺りの温かい地域で過ごすためです。

 

南下をする際、この蝶は群れを作って集団で移動をします。

北アメリカではこの様子が非常に有名な光景となっています。

多くの蝶が何かに導かれるかのようにある一方向に群れを成して飛んでいく様子は、神秘的でもあり不気味でもあります。

 

カナダからメキシコまでと大雑把に言っていますが、実は個体によってスタート地点もゴール地点もまちまちです。

ただこの蝶の移動距離を調べた研究によると、中には数千キロを移動した個体も見られたそうです。

また、たまにルートから外れてしまう個体もいて、海を越えて遠く離れたヨーロッパまで行ってしまう個体もいるのだそうです。

 

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大移動は秋だけ

南下してくるという事はもちろん夏の暑い季節を涼しい地域で過ごすために北上もしているわけです。

しかし、Monarch Butterflyの集団大移動が起こるのは秋だけです。

秋に南下をするMonarch Butterflyは9月~10月に生まれるものです。

Monarch Butterflyの通常の寿命が2~6週間なのに対して、この9月~10月にかけて生まれるものは6~8か月程生きます。

その理由は成虫まで成長して大移動し、移動先で冬を越して、卵を産むためです。

 

北上する際は、集団ではなく個体ごとに移動します。

通常の2~6週間ほどの寿命のものが少しずつカナダ方面に戻っていきます。

たまに、南下してきた個体が越冬した後また北上を始めることもあるそうです。

 

この時期になると困ること

私が住んでいるテキサス州では9月の終わり頃から10月の始め頃にかけてこの大移動を見ることができます。

時期は気温によって左右され、寒くなる時期が早ければその分時期も早まります。

 

特定の場所に行く必要は無く、お家のお庭でもその辺の道路でも、外ならどこでも集団で移動している様子が見られます。

この蝶の大移動の時期にどうしても避けられないのは車の汚れです。

どの車も絶対に蝶の鱗粉で白く汚れてしまいます。

 

蝶の集団は人間の身長より少し高い位置、ちょうど車の高さぐらいを飛行しています。

そのため車に当たって傷ついてしまったり、走行速度によっては死んでしまう事もよくあります。

悲しい話ではありますが、蝶の集団が車に向かって飛んでくる様子と車についた鱗粉の汚れで毎年夏の終わりと秋の訪れを感じます。

 

また、蝶の大移動が終わると洗車屋さんや洗車場は仕事時です。

洗車屋さんでバイトをしている親戚曰く、普段より混むし目立つ汚れも多いので大変なのだそうです。

 

以上、今回は秋の訪れを教えてくれる渡り蝶、Monarch Butterflyについてご紹介しました。

 

(written by Yona)

 

アメリカ合衆国テキサス州在住。
メキシコ系アメリカ人の主人と結婚後、渡米。
現在、スペイン語習得に向けて勉強中。

アメリカやメキシコの文化・イベント、日常会話で使える表現・単語を紹介しています。

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[ アメリカの「渡り蝶」Monarch Butterflyで秋の... ]Yona,日常英会話2018/10/23 21:57