アメリカ在住のYonaです。
気づけばもう12月も残り約1週間!
クリスマスパーティーに年末の大掃除、お正月の準備と忙しい毎日をお過ごしのことでしょう。
私の主人の家族はメキシカンアメリカンです。
メキシカンの年末の恒例行事といえばTamalada!
TamaladaとはTamalesという料理を家族みんなで大量に作るイベントです。
今年も先日、14時間かけて約850個のTamalesを作り終えました。
ということで、今回はみなさんに
・Tamaladaとは?
・Tamalesの作り方
をご紹介します。
参考:デザート用のタマレス、Tamales de Azucarの作り方!メキシコの年末行事Tamalada 2018年版!
メキシカンの叔母に学ぶ「Empanadas(エンパナダ)」の作り方!
Tamalada(タマラダ)とは?
Tamalada(タマラダ)とは、家族みんなが集まってTamales(タマレス)という食べ物を作るメキシコの年末の恒例行事です。
Tamales(タマレス)とは、トウモロコシの粉で作ったドウに具を入れて、それをトウモロコシの皮で包んで蒸したものです。
見た目は中華チマキに似ています。
具はチーズやチレ(メキシカン唐辛子)、細かく刻んだ肉などが一般的です。
ちなみに、Tamaleが単数形で、Tamalesが複数形です。
Tamaladaは、基本的にクリスマスの前に行います。
クリスマスの挨拶に来た家族や友人にお裾分けするためです。
毎年叔母からのお裾分けでびっくりするほど大量にTamalesを頂くのですが、冷凍することで長期間保存できるので問題ありません。
去年頂いたTamalesをようやく先日食べきったのですが、冷凍しておいたので1年経っても味や状態に変化は無かったです。
解凍する時はフライパンの上にそのまま置いて温めればOKです。
また、もちろんTamalesは買うこともできます。
私の近所のスーパーでは、ベーカリーコーナーや冷凍コーナーでタマレスを扱っています。
メキシカンレストランやフリーマーケットでおばさんが手作りしたタマレスを購入する場合も多いです。
大量に作って家族や友人にお裾分けするという意味では、日本のお餅に似ていますね。
日本でお正月といえばお餅!というように、メキシコでは年末といえばTamales!
それぐらいメキシコ人にとっては大切な伝統料理です。
Tamales(タマレス)の作り方
今年作ったTamalesのレシピをご紹介します。
この記事のために一緒に作った叔母に分量や時間を聞いたのですが
「細かい事なんてわからないわよー!」
と言われてしまいました。
参考程度に読んでいただけたら幸いです。
具を準備する
Tamalesの中に入れる具を作ります。
今年は、
・Frijoles con Jalapeño(Beans and Jalapeño、豆とハラペーニョ)
・Queso con Jalapeño(Cheese and Jalapeño、チーズとハラペーニョ)
・Puerco(Pork)
・Pecho(Brisket、牛バラ肉)
を作りました。
チーズとハラペーニョは購入したものです。
チーズはスーパーに売っているメキシカンチーズで、細かく刻んだハラペーニョが入っているものを購入しました。
ハラペーニョをピクルスにしたものを使いました。
アメリカでは缶や瓶に詰めて売られていて、日本でも輸入食品店などで購入できます。
BeansはRefried Beansという柔らかく煮たピントビーンズをつぶして炒めたものです。
Beansはメキシコ料理の付け合わせには欠かせないので、食べたことがある方も多いかと思います。
Puerco(Pork)は、Head of a hog(豚の頭)を使いました。
臭そうなイメージですが、チレやニンニク、オレガノ、クミンを使ったソースで味付けするので臭いは気になりません。
豚の頭は下処理としてニンニクと塩で茹でておいたものを使います。
ソースは、茹で汁とChile rojoとChile anchoと呼ばれる2種類のChileとニンニク、オレガノ、クミンをミキサーにかけたものです。
豚の頭を細かく刻んでソースを混ぜてひと煮立ちさせたら完成です。
Brisket(牛バラ肉)も同様に細かく刻んでソースと混ぜたら完成です。
余談ですが、今回初めて、豚の頭を丸々1個、購入しました。
死んだ豚の頭を見るのは初めてで、ふとした瞬間に思い出すぐらいのインパクトがありました。
食べ物は無駄にしないようにしようと心に誓いました。
生地を作る
生地はトウモロコシ粉とお湯、ベーキングパウダー、塩、ラードを溶かしたものを混ぜて作ります。
トウモロコシ粉や生地の事をMasaと呼びます。
ちなみに、今回のTamaladaでは12kgのMasaとラードを使いました。
写真の鍋は直径が50cmほどあるのですが、この量の生地を3個分作りました。
叔母たちはこの量を作っても
「これだけじゃ足りないんじゃない?大丈夫かしら?」
と心配していてカルチャーショックを感じました。
包む
トウモロコシの皮にMasaと具を包んでいきます。
トウモロコシの皮は水につけて柔らかくしておいたものを使います。
ここからは分担作業です。
皮にMasaを塗り付けるチームと、それに具を乗せて包むチームの2つに分かれます。
私は今年初めてトウモロコシの皮にMasaを塗り付ける担当でした。
スプーンやスパチュラを使って写真のようにMasaを均等に薄く塗り付けていくのですが、これがなかなか難しいんです。
何回も触ったり力を入れすぎてしまうとどんどん剥がれてきてしまいます。
Masaがついていない部分から具が飛び出してしまうので、剥がれないように注意しながらできるだけ均等に薄くつけなければなりません。
ただ一人で何百個も作るので、最後には
「これでYonaも立派なMexicanね!」
と言われるほどにスピーディーに作れるようになっていました!
蒸す
包んだTamalesを蒸していきます。
大きな蒸し器にTamalesを立てて詰めて、30分ほど蒸したら完成です。
完成
完成したものがこちらです。
出来立てのTamalesは本当に美味しかったです。
朝11時からスタートしたTamaladaは、途中休憩を挟みながら深夜1時まで続きました。
労働時間14時間と聞くと辛そうな感じがしますが、入れ替わりしながらも30人以上家族や友人が集まってお話ししながら作ったのでとても楽しかったです。
いかがでしたか?
少しでもメキシカンな年末のイベント「Tamalada」の雰囲気が伝わっていれば幸いです。
もし、アメリカかメキシコに行く機会がありましたら、是非Tamalesを食べてみてくださいね。
(written by Yona)
アメリカ合衆国テキサス州在住。
メキシコ系アメリカ人の主人と結婚後、渡米。
現在、スペイン語習得に向けて勉強中。
アメリカやメキシコの文化・イベント、日常会話で使える表現・単語を紹介しています。