アメリカ在住のYonaです。
先日、日本語を勉強している友人に、
「欲っていう言葉がよくわかんないんだけど、説明してくれる?」
と言われました。
英語に訳すとしたらどう訳すんだろう…
1ワードに訳せるんだろうか…
と色々疑問に思ったので調べてみました。
ということで今回は、欲という言葉は英語で何というのか?をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
そもそも、欲とは?
欲とは、
何かを欲しいと思うこと、そして何かを欲しいと感じている状態のこと
を意味します。
欲求や欲望は類語になります。
欲を英語で?
「欲」は、英語でなんというのでしょうか?
Desire
何かを欲しいと思う気持ちを英語で表すと、Desireという言葉が最も簡単で適切だと思います。
Desireはよく、お金や力、性的行動、高価な物などに使うことが多いです。
His desire for power is too strong.
(彼は力に対する欲が強すぎる。)
I have no desire for branded goods.
(私、ブランド品に対する欲は無いの。)
Desire for XXで、何に対する欲なのかを示すことができます。
No desireで無欲とも言えます。
Desireは動詞でも使うこともできます。
動詞の場合は、強く望む、欲求するという意味になります。
My clients desire for a speedy solution.
(私のクライアントは早期解決を強く望んでいます。)
My father is hard to shop for because he doesn’t really desire anything.
(お父さんに何かを買うのはとても難しいの。だってお父さん、何も欲しいって思わないんだもん。)
Covet
「欲」という言葉は仏教とのつながりが強いですよね。
仏教では、
欲は行動や愛情の原動力となりますが、対処を間違えると大変危険なため抑制していかなければならないものだ
と考えられています。
英語では、Covetという言葉が、キリスト教の聖書の中で使われています。
Covetは、何かをむやみやたらに欲しがるという意味の言葉です。
Ten Commandments(モーセの十戒)の中にこのような記述があります。
You shall not covet your neighbor’s house. You shall not covet your neighbor’s wife, or his male or female servant, his ox or donkey, or anything that belongs to your neighbor.
(隣人の家を欲しがってはならない。隣人の妻、使用人、牛やロバなど、隣人の物は何も欲しがってはならない。)
Covetは古い言葉なので、現代の日常会話ではあまり使われません。
ただ、演劇や映画などでは使われることもあるので頭の片隅に残しておくと良いと思います。
Needs
学問の世界では、アメリカの心理学者アブラハム・マズロー氏(Abraham Maslow)が人間の欲求についての説を唱えています。
その説は、マズローの欲求5段階説と言って、人間の欲求を5段階に分けて理論化したものです。
経営学や心理学を勉強したことがある人なら一度は聞いたことがあるかと思います。
このマズローの欲求5段階説を英語では、Maslow’s hierarchy of needsと言います。
マズロー氏によると、人間は自己実現に向かって絶えず成長する生き物なのだと言います。
人間には5段階の欲求があり、基本的には下の階層の欲求が満たされると次の階層の欲求が生まれ、その欲求が満たされるとその次の階層の欲求が生まれ…というようになっているのだそうです。
その欲求は下の階層であればあるほど、欲求と言うより人々の普通の生活を送る上で必要な物とも言えます。
例えば、最下層の生理的欲求(Physiological needs)には、人間の三大欲求である睡眠欲、食欲、性欲が当てはまりますし、一階層上の安全の欲求(Safety needs)には、文字通り安全・安心な生活が送りたいという欲求が当てはまります
満たされなければ病気やケガをして生活に支障をきたしてしまうようなものですよね。
つまりこれらの欲求は、欲しいというよりも日常生活を送る上で「必要」なことであると言えます。
人間の生活に欠かせない欲においてはNeedsと訳すこともできるのですね。
Needsは、例えばこんな風に使うことができます。
Many people think the government should consider your personal needs.
(多くの人々が、政府は人々が求めている事に関して検討するべきだと考えている。)
There is a growing need for internet access around the world in order to live in modern society.
(現代社会での生活において、インターネットアクセスに対する欲求が世界中で高まっている。)
以上、欲は英語で何というかをご紹介しました。
(written by Yona)
アメリカ合衆国テキサス州在住。
メキシコ系アメリカ人の主人と結婚後、渡米。
現在、スペイン語習得に向けて勉強中。
アメリカやメキシコの文化・イベント、日常会話で使える表現・単語を紹介しています。