映画「リメンバー・ミー」を解説!実在したメキシコの有名人が登場!?

※※※ この記事は映画「リメンバー・ミー」のネタバレを含みます。 ※※※

 

アメリカ在住のYonaです。

 

ディズニーの最新映画「リメンバー・ミー」の舞台はメキシコ

メキシコ系の家族に嫁いだ私が、映画に出てくるメキシコの伝統行事や音楽、言葉を紹介しています。

 

前回までは予習編として、映画を見る前に知っておくと良い知識や言葉(英語とスペイン語)をご紹介しました。

 → 死者の日?ガイコツ?【映画「リメンバー・ミー」を観る前に!】

 → メキシコの音楽RancheraとMariachi!【映画「リメンバー・ミー」を観る前に!】

 → セリフに出てくる英語とスペイン語!【映画「リメンバー・ミー」を字幕で観る前に!】

 

 

今回からは、ネタバレを含む復習編です。

復習編第1弾は、映画に出てきたメキシコの有名人についてご紹介します。

 

実は、この映画には実在した超有名な人物たちが登場していたんです。

メキシコの文化を知っている人なら思わずクスッと笑ったはず!

今回は登場時間が長かった見つけやすい人だけをピックアップしてご紹介します。

 

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Dante(ダンテ)

いきなり人じゃなくてなのですが(笑)

 

主人公のミゲルが可愛がっている野良犬のダンテ

おっちょこちょいでとてもキュートな彼は、物語の中でとても重要な役割を担っていました。

 

ダンテはXolo(ショロ)と呼ばれるメキシコ原産の種類の犬です。

 

Xoloの正式名称はXoloitzcuintli(ショロイツクインツレ)、英語ではMexican Hairless Dog(メキシカン・へアレス・ドッグ)と言います。

その名の通り基本的にはへアレス、つまり全身に毛が生えない犬種です。

 

下は、実際のXoloがどんな犬なのかご覧いただける動画です。

 

 

Xoloは、メキシコの地にまだアステカがあった頃から存在していた長い歴史を持った犬種です。

アステカの神話によるとXoloは死者の魂をあの世に導く犬であると考えられていたようです。

そのため、生死を彷徨うミゲルだけでなく、完全に生きているダンテも死者の国に行くことができたのですね。

 

ちなみに映画の中で、Land of the deadの入国管理局(?)でミゲルとマネージャーがこんな会話をしていたのを覚えていますか?

Manager : Whatever he is, I am… achoo!! … terribly allergic.

(ただの犬だろうがAlebrije(アレブリヘ、魂の案内役)だろうが何でもいいけど、私は… ハックシュン‼…ひどい動物アレルギーなんだ。)

 

Miguel : But Dante doesn’t have any hair.

(でも、ダンテは毛が無いよ。)

 

Maneger : And I don’t have a nose and yet here we are! Achoo!!

(僕だって鼻が無いさ。なのにこの状況!ハックシュン‼)

 

実はよーく見ると、ダンテには耳や頭に少しだけ毛が生えています(笑)

へアレス種でもダンテのように毛が生える場合があるようです。

 

Frida Kahlo(フリーダ・カーロ)

映画の中で、非常に個性的な芸術家の女性が出てきたのを覚えていますか?

彼女が工房でステージの準備をしている時にミゲルに出会い、アドバイスを求めているシーンがありました。

 

彼女は、Frida Kahlo(フリーダ・カーロ)

実在した人物で、1900年代前半に活躍したメキシコの現代絵画を代表する画家です。

彼女は亡くなってからも死者の国で活躍しているようですね(笑)

 

Fridaはメキシコだけでなく世界で有名な画家です。

そのため、映画の中ではヘクターが彼女の変装をしてLand of the deadの出国審査を顔パスで抜けようとしたり、パーティー会場に行くためのセキュリティを切り抜けたりしていました。

 

Fridaの作品には生と死、孤独、痛み、夢や希望などが強く刻み込まれています。

小さい頃から病気に苦しんだり、大きな事故にあったり、尊敬する画家と結婚したものの妹と不倫されたり…

非常に波乱万丈な人生を送ったためです。

彼女の作品の多くは自画像で、人生で感じた事や心の内を自分を描くことで表現したようです。

 

下の動画はFrida kahloのドキュメントビデオですが、背景に彼女の作品が使われているので気になる方は見てみてください。

 

余談ですが、彼女の作品はよくファッションやインテリアに引用されています。

私自身も雑貨屋さんで彼女の顔がプリントされたTシャツやクッションをよく見かけました。

インターネット上でも購入できると思うので、彼女の作品が気に入った方はよかったら探してみてください。

 

映画では、FridaErnesto de la Cruz(エルネスト・デ・ラ・クルス)のショー「Ernesto de la Cruz’ Sunrise Spectacular」のオープニングアクトを担当しています。 

プロデュースしているステージについて彼女自身が説明するセリフがあります。

 

Frida : From the darkness, a giant papaya! Dancers emerge from the papaya. And the dancers are all me! And they go to drink from the milk of their mother. Who is a cactus. But who is also me! And her milk is not milk… but tears.

 

(暗闇から大きなパパイヤ!ダンサーたちがパパイヤから現れる。ダンサーは全員私!そして、彼女たちは母のお乳を飲みに行くの。母はサボテン!でもそのサボテンは私!彼女のお乳はミルクではなく涙なの…。)

ダンサーたちが太い繋がった眉をつけてフリーダを演じていた理由は、彼女が残した作品の多くが自画像だったからなんです。

そしてこれは私の個人的な考えなのですが、彼女の作品の中には果物が描かれた作品や乳母のお乳を飲む赤ちゃんのフリーダが描かれた作品があり、このステージはそれらからインスパイアされているのかなと思いました。

 

また、彼女のAlebrije(アレブリヘ、魂の案内役)だったことを覚えていますか?

Fridaの肩の上で火を吹いてAlebrijeがミステリアスでパワフルであるところを見せてくれました。

 

実は、彼女の作品の中には猿を描いた作品が複数あります。

絵によって性の象徴だったり、流産してしまった自分の子を表していたり、自身が開いた絵画教室の生徒を表していたり様々な意味合いがあると言われています。

複数の作品に登場させるほど、彼女にとって猿は特別な存在だったようです。

 

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El santo(エル・サント)

Ernesto de la Cruzのパーティ会場に向かうケーブルカーの列に、覆面レスラーが並んでいたのを覚えていますか?

セキュリティが興奮してそのレスラーと一緒に写真を撮ってもらっていましたね。

 

彼の名前はEl santo(エル・サント)

メキシコのプロレスラー国民的スターです。

彼も既に亡くなっているのですが、死者の国でもスターのようです。

 

El santoは英語でThe saint、つまり聖人という意味があります。

その名からもわかるようにベビー(プロレスの善玉)です。

彼はマスクが銀色だったことからEl Enmascarado de Plata(エル・エンマスカラド・デ・プラタ、白銀のマスクマン)というスローガンがつきました。

プロレスラーとしては40年以上のキャリアを持ち、メキシコのプロレス界の人気を牽引し国民的スポーツにした人物でもあります。

 

余談ですが、主人公ミゲルもプロレスが好きです。

メキシコではプロレスの事をLucha libre(ルチャ・リブレ)と呼び、レスラーの事をLuchadorと呼びます。

 

映画ではミゲルがココおばあちゃんとプロレスごっこをしている時に、

Miguel : And the winner is… Luchadora Coco!!

 

(そして勝者は…ココ選手!!)

と言っていました。

Luchadoraは女性レスラーを意味します。

 

El santoは、メキシコでは伝説的な存在正義のシンボルです。

その人気は彼のコミックが創刊されたり、映画俳優としても活躍するほどでした。

 

彼はちょうど1940年代のメキシコ映画の黄金期にプロレスラーとしても映画俳優としても活躍しました。

彼の映画はどれもEl santoと悪者が戦うアクションムービーであるのが特徴です。

ただ、戦う相手が人間ではなく悪霊だったり火星人だったりフランケンシュタイン博士だったりする時があります。

 

下には「白銀のマスクマン サント V.S. 火星人の侵略」を貼っておきます。

残念ながら英語訳や日本語訳は付いていないのですが、El santoと火星人と戦っている部分をご覧いただければと思います。

 

また、映画「リメンバー・ミー」の中でEl santoの隣にいた女性は女優María Félixだと言われています。

メキシコ映画黄金時代に多くの映画に出演し活躍した有名な女優の1人です。

El santoが彼女をエスコートしていますが、結婚していたわけではないです。

 

Negrete(ネグレテ)とInfante(インファンテ)

ミゲルがErnesto de la Cruzに会った後、彼らはパーティの参加者に「俺の玄孫だよ!」と挨拶してまわります。

その中のワンシーンに、Ernestoが二人の男性と肩を組みながら

Ernesto: Hey, Negrete! Infante! Have you met my great-great-grandson?

 

(ネグレテ!インファンテ!俺の玄孫にはもう会ったか?)

と話しかけているシーンがあります。

 

このNegreteInfanteと言うのは、

Jorge NegretePedro Infanteのこと。

2人ともメキシコの有名な歌手映画俳優です。

彼らは同じ時期に音楽界、映画界で活躍し、よくお互いの功績を比べられたライバルであり仲が良かった友人でもあります。

 

Jorge Negreteは、メキシコだけでなくラテンアメリカ諸国やスペインでも有名な歌手、俳優です。

彼が国際的に有名となったきっかけはCharro(チャロ)というジャンルの映画に出演したことです。

Charroとはメキシカンカウボーイがテーマの映画のことです。

彼のハンサムな外見と軍経験で培った勇敢な態度、オペラで鍛えられた魅力的な歌声が多くの人々を魅了しました。

ちなみに、前章でEl santoの隣にいたのは女優María Félixだとご紹介しましたが、彼女はNegreteの2番目の奥さんです。

 

Pedro Infanteは、メキシコを始めとするラテンアメリカで最も愛された歌手、俳優の一人です。

彼は最も人気なMariachi(マリアチ)、Ranchera(ランチェラ)のSingerだと言われ、その素晴らしい魅力から映画俳優としても人気だったと言います。

映画では、危険なスタントを含むシーンも全て自分で行っていたそうです。

 

Pedro39歳という若さで亡くなっています。

趣味で彼自らが操縦していた飛行機の墜落事故によるものでした。

亡くなる前にはMexican Academy Award for Best Actorを受賞しており、益々映画界や音楽界で活躍していくだろうと思われていた矢先の出来事でした。

 

ここまでPedroの話を聞いてピンと来た方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実はPedro Infanteはリメンバー・ミーのErnesto de la Cruzのモデルになった人物だと言われています。

 

映画の中で、Ernestoはこのように紹介されています。

・メキシコの歴史の中でも最も愛された歌手であった。
・1942年、人気の最中、大きなベルに潰されるという不慮の事故で亡くなった。
・映画のスタントは全て自分で行った。

 

そうなんです。Pedroと共通点が複数あるんです。

Pedro InfanteがErnestoのモデルになった人物だから、彼とJorgeを映画に登場させてわざわざErnestoに名前を呼ばせたのではないかと言われています。

 

 

いかがでしたか?

今回は映画「リメンバー・ミー」に登場した実在した人物から5人と1匹をピックアップしてご紹介しました。

もしもう一度映画を見られる場合は彼らにも注目してご覧ください。

 

(written by Yona)

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